エアコンの内部クリーンはどんな機能?効果や使うタイミングを解説

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エアコンについている「内部クリーン機能」は、どのような機能か知っていますか?

内部クリーン機能は、ニオイやカビの発生を予防するために、冷房や除湿運転により湿度の高くなったエアコン内部を乾燥させる機能です。

内部クリーン機能は冷房や除湿運転が停止すると、多くの機種で自動的に作動するように設定されています。

しかし、内部クリーン機能がどんな機能なのか知らない場合、エアコンの電源が切れていないのかも?と勘違いをしてもう一度停止ボタンを押して運転を取り消してしまうことがあります。

内部クリーン機能のメリットは大きく、ぜひ上手く使った方がいい機能です。

この記事では、内部クリーン機能の効果や使うタイミングを解説します。内部クリーン機能を賢く使ってエアコンを快適に利用しましょう。

エアコンの内部クリーンはどんな機能?

エアコンについている内部クリーン機能は、冷房や除湿機能が停止した後60〜90分ほど作動します。「なんで動いているのかわからない」「電気代がもったいない」という理由から、内部クリーン機能を手動で止めてしまう方も少なくないようです。

内部クリーン機能はどんな機能なの?と疑問に思っている方に「内部クリーン機能」の効果や使うタイミングについてご紹介していきます。

エアコンの内部クリーン機能の効果

内部クリーン機能は、カビの発生を予防するための機能です。冷房や除湿で運転することによって湿度が高くなったエアコン内部を乾燥させる役割があります。

冷房や除湿運転は、エアコン内部に取り込んだ室内の空気を冷やして室内に戻します。

取り込まれた暑い空気が冷やされると、空気中に含まれていた水分は結露し水滴に変わります。この結露によって生じた水分はドレンパンと呼ばれる部分に溜まった後、ドレンホースを通じて屋外に排出されますが、そのとき一部の水滴はエアコン内部に残ってしまうことがあります。

エアコン内部に残った結露水をそのままにしておくと、エアコン内部の湿度が高くなりカビが発生しやすくなります。

このカビの発生を予防するため、内部クリーン機能によりエアコン内部にある熱交換器やファン・ドレンパンなどを乾燥させます。

作動時間はエアコンの機種によって異なりますが、60〜90分ほど作動する機種がほとんどです。

内部クリーン機能によりエアコン内部をしっかり乾燥させれば、カビの発生を予防することができます。

エアコンの内部クリーン機能はいつ使うの?

内部クリーン機能は冷房や除湿運転を停止したあとに毎回作動させるのがおすすめです。

エアコンを長い期間使用しないときも、数カ月に一度内部クリーン機能を作動させてカビが発生しにくい環境を保つと良いでしょう。

内部クリーン機能は「自動」で運転が始まる機種と、「手動」で操作する機種に分かれます。自動運転する機種ならエアコンの冷房や除湿運転が停止すると、操作しなくても自動的に内部クリーン機能が開始するように設定されています。

ただ、自動運転で内部クリーン機能が動く機種でも、「冷房や除湿運転を10分以上使用した場合」のみ作動する機種や、「2週間に1回だけ」作動するよう設定されている機種もあります。

自動運転のはずなのに、内部クリーン機能が冷房や除湿運転が停止しても作動しないという場合は、内部クリーン機能がどのように設定されているか確かめてみてください。

また、内部クリーン機能を使用すると室内の温度が高くなるので、「あまり使っていない」という方もいるのではないでしょうか?

内部クリーン機能は送風運転と暖房運転が行われます。エアコンから熱い空気も放出されるので、外出時や室内に人がいないときに作動させると良いでしょう。晴れて乾燥している日は窓を開け換気をしながら、内部クリーン機能を作動させるのもおすすめです。

途中で停止するとどうなる?

エアコンのリモコンにある停止ボタンを押せば、内部クリーン機能は途中でも運転を停止できます。ただ、途中で停止するとエアコン内部を十分に乾燥できていないかもしれません。

エアコン内部に水分が残ったままになってしまうので、カビが発生する・繁殖するリスクが高まります。

内部クリーン機能を一度停止して冷房や除湿運転に切り替えたい時も、冷房や除湿運転を停止した後に再度内部クリーン機能を使用してください。

エアコンの内部クリーンの設定方法

内部クリーン機能は「自動」と「手動」で作動する機種によって、設定や操作が異なります。

自動内部クリーン機能がついている機種は、工場から出荷される時に冷房や除湿運転が停止すると自動的に作動するように設定されています。

冷房や除湿運転を10分ほど使用すれば、リモコンで操作をしなくても勝手に内部クリーン機能が作動するのです。

手動内部クリーン機能の機種は、リモコンにある「内部クリーン」のボタンを押せば作動します。冷房や除湿運転中は使用できませんが、停止すれば内部クリーン機能が使えます。

「あれ?リモコンに内部クリーンのボタンが見つからない」という方もいらっしゃるでしょう。自動の内部クリーン機能が搭載された機種は、自動で作動するのでリモコンに「内部クリーン」ボタンがないことがほとんどです。

自動の内部クリーン機能が備わっている機種なのに、冷房や除湿運転が停止しても作動しないという場合は一度設定を確かめてみましょう。

冷房や除湿運転が停止した後毎回は作動しない設定になっている場合があるので、エアコンの取扱書を参照して運転の頻度の設定を変更すると良いでしょう。

内部クリーンがない時はどうすればいい?

内部クリーン機能がついていない機種もありますが、送風運転を使用したエアコン内部を乾燥させる方法があります。

冷房や除湿運転を使用したあとに、送風運転を1時間ほど作動させてください。送風運転で送り出される風により、エアコン内部の湿気を取り除くことができます。

送風運転の機能もついていない機種の場合は、冷房の設定温度を一番高く設定して冷房運転しましょう。多くの機種では31〜32度が一番高い冷房の設定温度です。室温より設定温度を高くすると室外機は作動せず、ファンのみが作動します。

温度の調節はされず、送風機能のようにファンのみが作動し風が放出されるので、エアコン内部を乾燥させることができるでしょう。

お掃除機能との違い

エアコンの「内部クリーン機能」と「お掃除機能」は、どちらもエアコンを快適に使用するための機能ですが役割が全く異なります。

内部クリーン機能は、カビや嫌なニオイの発生を予防するためにエアコン内部を乾燥させる機能です。

お掃除機能はフィルターについたホコリや汚れを取り除く機能です。エアコン内部のアルミファンに付着したホコリや汚れを取り除く機種もあります。

内部クリーン機能はカビを予防するために乾燥させる機能、お掃除機能はホコリや汚れを取り除く機能ですが、どちらも完全に予防したり取り除いたりすることはできません。

内部クリーンを使うデメリット

内部クリーン機能は、エアコン内部を乾燥させカビの発生を予防するというメリットもありますがデメリットもあります。

内部クリーン運転中は他の機能が使えない

内部クリーン機能が作動している間は、冷房や除湿運転を使うことはできません。

「内部クリーン運転中だけどやっぱり冷房を使いたい」という時は、リモコンにある停止ボタンを押せば内部クリーン運転は停止できます。

ただ、エアコン内部は十分に乾燥していないので、もう一度内部クリーン機能を作動させエアコン内部に湿気が残らないようにしましょう。

室内の温度・湿度が上昇することがある

内部クリーン機能は、ほとんどの機種で送風運転だけでなく暖房運転も作動するので、室内の温度が上昇します。また、エアコン内部の湿気もエアコンから出る空気と一緒に放出されるので湿度も上がります。

暑い時期、内部クリーン機能が作動している際にそのまま室温の高い環境にいると、熱中症などの体調不良になる危険性もあります。内部クリーン機能は人が部屋にいない時に使用しましょう。

臭い風が出てくることがある

エアコン内部にホコリが溜まっていたりカビが発生したりしていると、内部クリーン機能を作動させるとエアコンから出る風が臭いと感じることがあります。

エアコン内部にあるホコリやカビが、内部クリーン機能によって乾燥させられ空気と一緒に室内に放出されるためです。

「冷房や除湿運転を使用したあとは毎回内部クリーン機能を使用しているのに、カビが生えてしまうの?」と思ってしまいますよね。

内部クリーン機能はエアコン内部を乾燥させますが、完全にはホコリを取り除いたりカビの増殖を止めたりすることはできないのです。

臭い風を解決するためには、エアコン内部を掃除しキレイにしなければなりません。

電気代がかかる

内部クリーン機能は、送風運転と暖房運転を行うため一回の運転で1〜5円ほど電気代がかかります。

そのため「冷房や除湿運転する度に内部クリーン機能したらその分電気代が上がるのでは?」と気になる方も多いのではないでしょうか?

電気代を節約するために内部クリーン機能を使わないでいると、エアコン内部の湿度は高いままになってしまいます。エアコン内部は密閉されておりホコリも溜まりやすい環境です。湿度も高くなれば、カビが発生しホコリをもとに増殖しやすくなってしまいます。

カビが発生してしまったら、エアコン内部を掃除してカビを取り除くしか対処法がありません。

しかし、エアコン内部は複雑な構造となっているため自分で完全にキレイにするのは困難です。エアコン掃除の専門的な知識と技術を持っていない方が掃除すると、故障につながる恐れもあるので、プロのエアコンクリーニングを依頼する必要があります。

定期的なエアコンクリーニングも必要

冷房や除湿運転後に毎回内部クリーン機能を作動させても、長期間使用しているエアコンはカビが発生してしまうことがあります。一度発生してしまったカビや蓄積されたホコリや汚れは、内部クリーン機能では取り除くことができません。

エアコン内部でカビが増殖してしまうと、エアコンを使用する度にカビを含んだ空気が室内に放出されるので健康被害に繋がるおそれもあるのです。また、エアコン内部で繁殖したカビや汚れが溜まると、エアコンで室温を調整する効果が低下してしまうこともあります。空気の通り道がふさがれてしまうので、余計に電気を消費してしまうこともあります。

そうならないために、一年に一回はプロにエアコンクリーニングを依頼することがおすすめです。エアコン内部までキレイになったエアコンで快適に過ごしましょう。