「久しぶりにエアコンをつけたら、エアコンからゴキブリが出てきた!
「エアコンを使用していないのに、中からカサカサという音がする…」
それはもしかして、エアコンの中にゴキブリが住み着いているのかもしれません。
暗く狭いエアコンの中は湿度が高く、エサとなるホコリも蓄積されやすいため、ゴキブリが住み着いてしまうことがあります。
しかし、エアコンにゴキブリがいるからといって真夏や真冬にエアコンを使わずに過ごすわけにはいきません。
この記事では、ゴキブリがエアコンの中に入ってしまった原因や、エアコンの中のゴキブリを駆除する方法を解説します。安心してエアコンを使用できるように、エアコンの中に再度ゴキブリが侵入しない方法もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ゴキブリがエアコン内部に侵入する原因とは
暗く密閉されたエアコンの中は、温度と湿度が高くなりやすいためゴキブリにとって住み心地のいい環境です。
エアコンにはゴキブリが侵入しやすい経路がいくつもあり、一度エアコンの中に入ってしまうと巣を作って住み着いてしまう可能性があります。
そうならないためには、ゴキブリをエアコン内に侵入させない対策を行う必要があります。
ゴキブリが好む環境
ゴキブリは湿度と温度が高く、狭く暗い場所を好みます。洗面所やキッチンのシンクの下でゴキブリを見かけることが多いのは、この条件を満たしているからです。
一度入り込んでしまうと巣をつくり、どんどん繁殖してしまうこともあります。
ゴキブリは乾燥した場所が苦手で、水分を失うと体が変形したり強度が落ちたりするため生存できません。ゴキブリは寒さにも弱く、0度以下になる環境で越冬するのは不可能です。
ただ、温水や暖房を使用する室内なら湿度も温度も保たれるので、一年中活発に活動し続けることができます。
ゴキブリは天敵から身を守れる暗く狭い場所を好みます。人に見つかりそうになっても、洗面台やシンクの下なら隙間や物陰になっているので、素早く逃げ込むことができるのです。
雑食であるゴキブリは、食べ物の残りだけでなく髪の毛やホコリまでエサにします。水一滴や髪の毛一本でも摂取できれば、ゴキブリはある程度の間生き延びることができます。
暗くて狭いエアコン内部も、ゴキブリが好む条件を満たした場所です。
寒い冬も暖房運転により温度が下がらず、真夏は冷房運転で室内の空気を冷やす際に結露が生じるため湿度も下がりません。
また、エアコンは室内の空気を取り込んで吐き出す仕組みとなっており、空気と一緒に室内のホコリも一緒に吸い込みます。エアコン内部はホコリが蓄積されやすいため、ゴキブリはエサにも困らないのです。
湿度と温度が高くホコリも蓄積されやすいエアコン内部は、密閉された空間なので天敵にも見つかりにくくエサも豊富にあるため、ゴキブリが生存しやすい環境なのです。
ゴキブリの侵入経路
「ゴキブリはどこからエアコンの中に侵入するの?」と疑問に思われるかもしれません。
ゴキブリがエアコンの中に侵入する可能性がある経路は、主に3つあります。
ドレンホース
ドレンホースは、冷房や除湿運転の時に空気が冷やされる際生じた結露水を排出するためにある蛇腹状のホースです。
ドレンホースは、エアコンの室内機から室外に向かって取り付けられています。
ドレンホースの直径は15〜25mmのタイプが一般的で、じゅうぶんゴキブリが侵入できるサイズです。そのためゴキブリの侵入経路になりやすく、ドレンホースからエアコン内部に侵入してしまうことがあります。
スリープ穴
スリープ穴は、エアコンの室内機と室外機を繋ぐための配線や電線を通すために壁に開けられた穴です。エアコンの機種にもよりますが、家庭用のエアコンなら直径6〜8cmほどのスリープ穴が開けられていることがほとんどです。
スリープ穴は配管を通した後、外部から冷気や熱気また害虫などが侵入しないよう隙間をパテでふさぎます。
ただ、経年劣化で隙間ができてしまったり、パテで埋められないままになっていたりすると、やはりゴキブリがエアコン内部に侵入する経路となってしまう可能性があります。
窓などの隙間
経年劣化や取り付けの不備により網戸と窓の間に隙間ができると、換気などで窓を開けた時にその隙間からゴキブリが侵入することがあります。
エアコンは窓の近くに取り付けられていることが多いため、ゴキブリがエアコン内部に入り込むリスクが高い場所なのです。
ゴキブリがエアコン内部にいるか確認する方法
ゴキブリがエアコン内部に侵入していたとしても、エアコン内部は構造が複雑なため、目ですみずみまで見て確かめることはむずかしいです。
ゴキブリの姿を目視しなくても、ゴキブリがエアコン内部に侵入しているか確かめる方法をご紹介します。
エアコンの電源を切った状態で音がするか
まず、エアコンの電源を切りエアコン内部から「カサカサ」という音がしないか確かめます。
ゴキブリは細い足を動かし移動したり、隙間を通り抜ける際に体がものに当たったりする時に「カサカサ」という音がします。
日中ではなくゴキブリが活動する夜間に、部屋を暗くして音がしないか確かめましょう。
また、室内が騒がしいと音が聞き取りにくくなるだけでなく、ゴキブリが警戒して動かなくなるのでテレビや音楽を消して静かにしてから確かめてください。
ゴキブリのフンが落ちていないか
ゴキブリが頻繁に通過するルートや、隠れている場所にはゴキブリのフンが散乱しています。
ゴキブリは、1〜4mm程度の小さな粒状や黒っぽい液体のようなフンをします。
もしエアコンの前面カバーを開けたときにゴキブリのフンがあるのなら、エアコン内部に住み着いている可能性が高いと考えられるのです。
ゴキブリのフンの量が多い場所では、ゴキブリが長期間住み着いている場合もあります。
ゴキブリは短期間でも卵を産み繁殖するので、ゴキブリのフンが大量にあったならゴキブリの数が増えているかもしれないのです。
エアコン内部にいるゴキブリを駆除する方法
エアコン内部にゴキブリがいるままエアコンを使用すると、エアコンの風に乗ってゴキブリのフンや死骸が室内に広がってしまいます。また、エアコン内部の電装部品にゴキブリが接触すると、火事を引きおこしてしまう恐れもあるので注意が必要です。
ゴキブリがエアコン内部にいるとわかったら、できるだけ早く駆除しましょう。エアコン内部にいるゴキブリを駆除する方法をご紹介していきます。
燻煙剤(くんえんざい)
燻煙剤(くんえんざい)とは、病害虫を防除する農薬を加熱によって煙状にして周囲に撒く形の殺虫剤です。
「ゴキブリがどこに潜んでいるのかわからない」「複数のゴキブリが住んでいる可能性が高い」という場合でも、薬剤が部屋のすみずみまで行き渡る燻煙剤なら、効率的にゴキブリを駆除できます。
燻煙剤は使用する前に部屋を締め切り、ゴキブリが潜んでいそうな戸棚や引き出しを開放してから使用します。
ただ、薬剤が衣類や寝具・子供のおもちゃなどに付着しないよう、あらかじめポリ袋などに入れたり新聞で覆う必要があります。
また、蒸散した薬剤を吸い込まないように蒸散中は室内に入るのを避け、使用後はしっかり換気をしてください。
燻煙剤は、ゴキブリの成虫には効果がありますが卵には効果がありません。そのため卵がかえる2〜3週間後もう一度、燻煙剤を使用するのがおすすめです。
殺虫剤
「夜にトイレに行こうとしたら突然ゴキブリが出た!」
ゴキブリにいきなり遭遇するとびっくりしてしまいますよね。
ゴキブリに直接スプレーできる殺虫剤なら、目の前にいるゴキブリをすぐに除去できます。殺虫剤によっては、ゴキブリが潜んでいそうな場所や通り道に散布しておけば、ある程度の期間ゴキブリを駆除できるものもあります。
ただ、エアコンなどの電化製品に直接スプレーをかけるのは避けましょう。エアコンの中にある電子部品に殺虫剤の液がかかると、エアコンが故障したり発火したりする危険があります。
エアコンの室内機にゴキブリがいる場合は、エアコンから出てきたところを狙い殺虫剤を噴射するようにしてください。
駆除エサ剤
「ゴキブリを駆除したいけれど死骸は見たくない」という方は、ゴキブリが好みそうな場所に駆除エサ剤を置くのがおすすめです。
駆除エサ剤は効果が出るまで一定の時間がかかるため、巣や離れた場所で死ぬのでゴキブリの死骸を見ることはあまりありません。
また、駆除エサ剤は連鎖効果があるものが多く、薬剤を摂取したゴキブリの死骸を食べたゴキブリにも効果を発揮します。また卵を持ったメスが食べると卵にも薬剤の効果が現れます。
ただ即効性はないので、短時間で駆除したいという方には駆除エサ剤は向いていません。
エアコン内部にゴキブリが侵入するのを防ぐには
ゴキブリがエアコン内部に住み着くのを防ぐためには、駆除するだけでなく再び侵入しないように対策をすることが大切です。
ゴキブリの侵入経路ごとに対策が異なるので、ひとつずつ詳しく解説していきます。
隙間をなくす
網戸に穴が開いていたり隙間ができていたりすると、ゴキブリの侵入経路になってしまいます。
幼虫なら1mmの隙間があれば通れるので、隙間や穴がないかしっかりチェックしましょう。
1cm前後の網戸の隙間なら、網戸専用の隙間テープを使用すればふさげます。また、小さな網戸の穴なら、補修シートを使用すれば簡単にふさげるでしょう。
経年劣化によりスリープ穴がはがれている場合は、新しい配管用の穴埋めパテに交換する必要があります。しかし、スリープ穴は高い場所に開けられているので、屋外からふさぐのは危険です。
無理にふさごうとすると配線やケーブルが損傷してしまうこともあるので、適切な知識と技術を持った専門の業者に依頼しましょう。
防虫キャップを取り付ける
エアコンのドレンホースからゴキブリが侵入するのを防ぐには、ドレンホースの先端に「防虫キャップ」を取り付けましょう。
防虫キャップは、100円ショップやホームセンターでも購入できます。防虫キャップはドレンホースに差し込むだけなので設置が簡単です。
ただ、防虫キャップを取り付けるとゴミが溜まりやすくなります。ゴミが溜まると結露水がうまく排出できなくなってしまうので小まめに掃除しましょう。
エアコン内部を綺麗にする
エアコン内部は、ゴキブリが好む環境なので一度入り込むと住み着いてしまう可能性があります。そうならないために、エアコン内部を掃除してゴキブリが住みにくい環境にしておくことが大切です。
特に長年使っているエアコンの内部は、ゴキブリのエサとなるホコリがたくさん蓄積されていることもあります。
定期的にエアコン内部を掃除して、いつもキレイにしておくことがゴキブリが住み着くのを防ぐポイントです。
エアコン内のゴキブリをすぐに退治したいならプロに依頼しよう
「今すぐエアコンの中にいるゴキブリを駆除したいけれど、自分ではやりたくない…」という方も多いのではないでしょうか。
エアコンの掃除の技術と専門的知識を持ったプロなら、エアコンを損傷させることなくゴキブリを駆除してくれます。
エアコン内部にいるゴキブリを駆除するだけでなく、ゴキブリのエサとなるホコリや汚れもキレイに取り除いてくれます。
エアコンの掃除のプロに依頼すれば、ゴキブリが出てしまったエアコンでも安心して使用できるでしょう。