真夏や真冬に欠かすことのできないエアコン。エアコンを効率よく稼働するため、重要な役割を果たすのが内部のアルミフィンという部品です。エアコンを長年使っていると、アルミフィンにホコリや汚れが蓄積してしまい、運転効率にも影響を及ぼします。では、エアコンのアルミフィンは自分で掃除することができるのでしょうか?
この記事では、エアコンのアルミフィンを安全かつ効果的に掃除する方法について詳しく解説します。また一般的な掃除で失敗しやすいポイントとその対処法、定期的なメンテナンスによる汚れ防止策についても具体的に解説します。
自分でできるエアコンクリーニングのコツを知り、室内環境を快適にするための参考にしてください。
目次
エアコンのアルミフィンとは?構造・役割を解説
アルミフィンは、エアコン内部にある部品です。空気を温めたり冷やしたりするための「熱交換器」の一部であり、エアコンに欠かせない大事な役割を担っています。
アルミフィンの構造
アルミフィンは、薄くて軽量なアルミニウム製(アルミ)の板でできています。よく見ると、多くのアルミ板が密集して並んだ構造になっていることがわかるはずです。また空気との接触面積を増やすため、ジグザグ状や波形のような独特な形状をしているのも特徴です。エアコンが熱を効率的に吸収・放出するための構造になっています。
アルミフィンの役割
アルミフィンは、エアコンに取り込んだ室内の空気を冷却・加熱する時に必要な「熱」の伝導をサポートします。エアコン内部の空気を冷却、加熱するための熱交換器の役割を果たしているのです。熱交換が効率的に行われることで、エアコンは最小限のエネルギーで最大限の効果を発揮できるようになります。
アルミフィンに汚れがたまるとどうなる?
アルミフィンがホコリやカビなどで汚れると、その汚れにより熱の伝達が妨げられます。熱交換の効率が悪くなり、結果としてエアコンの性能も著しく低下してしまうのです。
熱交換の効率が下がると、室内の温度を調節するためにエアコンはより多くのエネルギー(電力)を使用しなければなりません。電気代が高くなる上、エアコンの寿命も短くなる可能性も出てきます。
アルミフィンの掃除方法
エアコンの熱効率を低下させないためには、定期的な掃除が必要です。アルミフィンを掃除する場合は、まずエアコンの電源をコンセントから抜き、カバーやフィルターを外します。またアルミフィンは複雑で繊細な作りになっているため、ブラシや掃除機、専用のクリーナーを準備し、慎重に行いましょう。
掃除に適した道具と洗剤の選び方
アルミフィンは薄い材質で、ちょっとした力でも変形しやすいのが特徴です。柔らかいブラシを使ってアルミフィンに衝撃をあたえないように掃除することが大切になります。また市販されているエアコンクリーナーを使用する場合は、製品の注意書きには必ず目を通しておきましょう。使用の手順をよく読んでから使用することをおすすめします。
効果的なアルミフィン清掃のコツ
繊細な構造のアルミフィンを曲げたり、損傷させないよう作業を行います。フィンを平行になぞるようにしてブラシを動かすと、力を入れなくとも汚れが落とせます。
アルミフィン掃除の注意点
アルミフィンの掃除を自分で行う場合、次の点に気をつける必要があります。
アルミフィンは変形しやすい
「アルミフィン」の名前の由来ともなっている「アルミ」という素材は、とても薄いものです。弱い力でもすぐに変形してしまいます。力加減によっては、曲がったり損傷したりすることもあり得ます。熱心に掃除を行っていると、誤って力を加えてしまう可能性があるので注意しましょう。軟らかいブラシなど適切な道具を使用すれば、強い力が加わるリスクを最小限に抑えることができます。
水濡れ厳禁のパーツがある
エアコンの内部には、水濡れ厳禁の電子部品が組み込まれています。アルミフィンの付近にも水濡れ不可のパーツがあるため、掃除をする時は特に注意が必要になります。水や洗剤が周りのパーツにかからないように十分配慮しましょう。万が一水がこれらの部品に接触すると感電のリスクとなる他、エアコンが故障する原因となるおそれもあります。
プロのエアコンクリーニングサービスは何が違う?
アルミフィンは構造が複雑な上、部品が繊細で変形しやすいので、掃除をエアコンクリーニング業者に頼む人も少なくありません。自分でエアコンを掃除する場合とどのような違いがあるのでしょうか。
プロの技術と専門知識
プロのエアコンクリーニング業者は、エアコンの構造や動作について専門的な知識・技術を持っています。エアコンの各部品の特徴も理解しているため、最適な方法で安全に掃除することができます。エアコンのパーツを分解して細部までキレイにしてくれるため、エアコン内部の奥深くやアルミフィン以外のパーツも徹底的に掃除できます。
長期的に効果が持続する
エアコンをキレイな状態に保つためには、定期的に掃除することが大切です。しかし、自分で掃除できる範囲には限りがあるもの。エアコンの内部の深いところや細かいパーツなど掃除が行き届かない場所は汚れが残ったままになってしまいます。特に内部に汚れが残ると、カビや菌も増殖しやすくなります。
プロに頼めば、エアコンの奥の汚れや菌も確実に掃除してくれるので、クリーニングの効果も長持ちするメリットがあります。
部屋が汚れない
エアコンを掃除する際、汚れや水が周囲に飛び散りやすくなります。部屋を汚さないためにはエアコンの周囲を適切に養生するなどの事前準備が必要です。使用した用具や養生材などの後片付けも大変です。
プロはエアコンの周囲の養生までしっかりと対応して作業を行います。水や汚れが飛び散らないように配慮してくれるため、部屋が汚れることはありません。さらにすべての後片付けまでやってくれるため手間がかからず、負担軽減にもつながります。
アルミフィンの汚れ防止対策
アルミフィンは汚れてしまうと、キレイにするのは大変なパーツです。ここからはアルミフィンの汚れを最小限に抑え、できるだけ汚さない対策をご紹介します。
日常的なメンテナンスをする
外部からのホコリなどをキャッチするフィルターは定期的に掃除してキレイにしておきましょう。フィルターが上手く働けば、エアコン内部に外部からの汚れが入りにくくなります。汚れの侵入を防ぐことでアルミフィンへの汚れの付着を減らすことができます。アルミフィンの汚れを減少させることは、エアコンの効率を保つためにも重要です。
部屋の空気をキレイにする
室内の空気はホコリや微粒子で汚れることが少なくありません。汚れた空気はそのままエアコンに取り込まれ、エアコン内部に蓄積されます。つまり、部屋の空気をキレイに保っておけば、エアコン内部に汚れがたまりにくくなるわけです。エアコン内部の汚れを軽減するためにも、換気や室内の清掃などを行って空気を綺麗に保つことをおすすめします。
プロにエアコンクリーニングを依頼してアルミフィンをキレイにしよう
日常的にお手入れをしていても、時間の経過と共に「エアコンが効きにくくなったな」と感じることがあります。それがプロのクリーニングを検討するタイミングです。
プロに頼めば、アルミフィン以外のさまざまな部品まで徹底的に掃除してくれます。自分では手が届きにくいエアコンの奥のほうまでキレイしてもらえるため、エアコンの効きも改善されることが期待できます。
1年に1回のペースで定期的にプロのクリーニングを利用し、徹底的に清掃すればエアコンの効率もアップします。エアコンの長期的な性能が保たれ、電気代削減・寿命向上など長期的なコスト削減につながることも多くなります。専門知識の豊富なプロにエアコンクリーニングを依頼し、アルミフィンを清潔に保ちましょう!