室内の温度や湿度を調整して、心地よい室内環境を作ってくれるエアコン。真夏や真冬には欠かせない家電ですが、快適に使い続けるには定期的なメンテナンスが欠かせません。その中で特に重要なものがエアコンクリーニングです。
ただし、エアコンクリーニングを手がける業者は数え切れないほど存在します。実際に依頼しようと思っても、どんな基準で業者を選べばいいのか迷ってしまう…という方も多いのではないでしょうか。「安さ」や「すぐに来てくれる」などの理由から、よく調べずに業者を選んでしまうと、思わぬ失敗をしてしまう可能性もあります。
この記事では、エアコンクリーニング業者を選ぶ際の失敗談や注意点を詳しく解説します。しっかりとした知識を得て、信頼できる業者を見つけましょう。
エアコンクリーニングの失敗談
エアコンクリーニングを依頼した後に起こりやすいトラブルの事例を集めました。
あらかじめ知っておけばトラブルを回避できる可能性も高まります。具体的な事例をもとにした5つの失敗談を紹介します。
失敗談①提示金額と請求額が違う
エアコンクリーニングの依頼にあたり、気になるのが作業料金です。ほとんどの業者は、ホームページやチラシなどの媒体で作業料金を公表しています。「とにかく安い値段でお客を集める」というスタンスで価格競争を優先とし、破格の値段を記載している業者も多く見られます。
しかし「安いから」と、公表されている金額だけで選ぶと、トラブルにつながるおそれがあります。結果的に提示金額を大幅に上回る費用を請求される事例も報告されているからです。例えばクリーニング開始後、いろいろな理由をつけてオプションを勧められたり、交通費を請求されたりといったケースが挙げられます。
失敗談②接客態度がよくない
残念ながら、作業をする方の接客態度に不信感を抱く場合もあります。クリーニング作業自体に問題がなくても、質問すると嫌な顔をされたり、挨拶がなかったりと、最低限の接客力を身につけていない業者も存在するためです。また清潔感のない服装で訪問され、不快に感じたという例もあります。
失敗談③エアコンが故障した
肝心の技術力が低いケースも多々見受けられます。作業員のスキルが低く、ミスをしてしまいエアコンが故障してしまう失敗談も報告されています。
エアコンクリーニング開始前に動作確認をしていない場合は特に注意が必要です。作業中にエアコンが故障してしまったのに、「もともと故障していた」「作業が終わった後に壊れたのでは」と責任逃れをされる場合もあるからです。
失敗談④作業時間が長すぎた
精密機器を扱うエアコンクリーニングは、作業完了までに2〜3時間は見ておく必要があります。事前に作業時間を知らずに予定を入れていた場合、スケジュール変更を余儀なくされてしまうおそれも出てきます。また作業時間をめぐり、作業スタッフとのトラブルに発展するケースも考えられます。
失敗談⑤エアコンの周りが汚れた
通常、エアコンクリーニング開始前には周囲を保護するために養生を行います。クリーニング中に発生するホコリや汚れが周囲の家具や壁に付かないための対策です。養生が十分にできていないと、隙間から水や汚れが漏れ出て周囲を汚してしまう場合も。結果的に養生の意味がなく、エアコンの周囲を汚してしまうトラブルも発生しています。
トラブルに合わないための業者選びの注意点
ここまで、エアコンクリーニングの代表的なトラブルをお伝えしてきました。ではどうやってトラブルを防げばいいのでしょうか。エアコンクリーニング業者を選ぶ際のポイントと注意点を具体的に解説していきます。
口コミを確認する
インターネットで検索すると、エアコンクリーニング業者の口コミを見ることができます。
まずは過去にその業者を利用した人の感想に目を通すことをおすすめします。その上で明らかに評価が低い業者は避けるようにしましょう。
大手の業者を選択する
一定以上の規模を持つ大手業者を選ぶこともトラブル対策のひとつです。
大手のクリーニング業者は、従業員の教育体制やマニュアルが整備されていて、ある程度の水準が保証されている場合がほとんどです。さらに料金体系が明確で補償制度があることも多く、安心して依頼できます。
補償制度を確認する
補償制度がある業者かどうかも要チェックです。補償制度がある業者なら、作業員の過失でエアコンが故障した場合、修理費用の負担や料金の返金などのサポートが受けられます。エアコンクリーニングを依頼する前に確認するのがおすすめです。
事前に金額設定を確認しておく
安さだけで業者を選ぶと、後々問題になるケースが少なくありません。作業が雑だったり、高額なオプション費用を請求されたりといったトラブルにつながるケースも発生しています。
作業を行う前に、見積もりを出してもらうといいでしょう。どういった場合に、どんな費用が追加されるのかをあらかじめ尋ねておくのがポイントです。
エアコンクリーニングの知識をつけておく
何の知識もなく、エアコンクリーニングを依頼するのはトラブルのもと。作業工程や、起こりやすい不具合を理解していれば、異変にもいち早く気づくことができます。すべてを知っておく必要はありませんが、おおよその流れや作業内容を理解しておくといいでしょう。
エアコンクリーニングの流れ
トラブルを防ぐためにも、エアコンクリーニングの流れを知っておくことは大切です。ここからはどのような手順で作業が進められるのか、一般的なエアコンクリーニングの手順について解説します。
作業内容の説明・動作確認
まずは、エアコンに異常がないかを判断するための動作確認を行います。またこの段階で作業内容や見積もりの詳細も示されます。
エアコン周囲の養生
作業開始前に、エアコンの周囲を養生します。水や洗浄剤などが飛び散り、壁や床、家具を汚すことのないよう保護するための対策です。
パーツ取り外しと高圧洗浄
まずエアコンのカバーやフィルターを外し、内部の機械部分が見えるようにしてキレイにしていきます。次に高圧洗浄機や専用の洗剤を使って洗浄します。業者によっては、中のパーツも取り外して奥の方まで徹底的に清掃する「完全分解洗浄」サービスを提供しているところもあります。「完全分解洗浄」では、通常の清掃では届かない部分の汚れやホコリ、カビなどをより丁寧に取り除くことができます。
取り外したパーツの洗浄
取り外した部品を丁寧に洗浄し、付着した汚れを落としてキレイにしていきます。
組み立て・動作確認
取り外した部品やエアコン内部をしっかり乾燥させます。エアコン内部は送風機能を使って乾かすこともあります。洗浄した内部・パーツが乾いたら、最後にエアコンの動作確認をして作業終了です。
エアコンクリーニングのよくある質問
エアコンクリーニングに関するおおよその流れ、業者選びのポイントを中心にご紹介しました。ここからは多くの方が疑問に思うポイントと回答をまとめて解説します。
どれくらいの頻度でクリーニングすればいい?
エアコンクリーニングは、年に一度行うのが理想的だとされています。ただし使用頻度が高い場合や室内の空気が汚れやすい環境の時は、状況に応じて回数を増やすのがおすすめです。例えばペットを飼っている場合や、タバコを吸う場合などは、室内の空気が汚れやすくなります。
どのオプションがおすすめ?
エアコンクリーニング業者によって、サービス内容や追加オプションの内容は異なります。エアコンの効きを改善したい場合は、エアコンの室外機を一緒にクリーニングしてくれるオプションが適しています。またカビが気になる場合は防カビコーティングなどのオプションも選ぶといいでしょう。
エアコンクリーニングの後の維持管理はどうすればいい?
2週間に1回を目安に、フィルターやカバーの掃除を行いましょう。エアコン内部に汚れが入りにくくなり、クリーニングの効果が長持ちします。
エアコンクリーニングでトラブルが起きたらどうする?
エアコンクリーニング後、故障などの不具合が起きた場合は、クリーニングを依頼した業者に連絡し、トラブルの内容を詳しく伝えた上で対応を確認します。状況次第では、修理を行わなければならないこともあります。また、汚れが残っている時は、再クリーニングができないかを問い合わせてみましょう。業者と対応を協議した後、必要な場合は補償の手続きを行います。
大手の業者はクリーニング作業を下請け会社が行っているケースもあるので注意が必要です。トラブルが解決しない場合は、本部のカスタマーセンターに相談するといいでしょう。
おすすめのエアコンクリーニング業者一覧
エアコンクリーニング業者は多数存在します。信頼できる業者の見極め方など、どの業者を選ぶべきか迷ってしまいますよね。そこで、安心して依頼できるおすすめの業者を一覧にまとめました。「業者選びで失敗したくない」という方はぜひご活用ください。