エアコンの体感温度と設定温度の違いは?快適に過ごしながら節約できるコツ

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皆さんはエアコンを使っていて、「設定温度を下げたのに涼しくならない」と感じることはありませんか?

エアコンの設定温度と実際に感じる「体感温度」は、必ずしも同じとはかぎりません。では、その違いはどこにあるのでしょうか?

この記事では、エアコンの設定温度と体感温度にどのような違いがあるのかについて詳しく解説します。さらに、環境にもお財布にも優しく、快適さも損なわないエアコンの使い方についてもお伝えします。

一年を通じて快適な室内環境を保ちつつ、真夏や真冬に電気代の心配を軽減するための秘訣を見ていきましょう。

エアコンの設定温度と体感温度の違い

エアコンが室内の温度を調整するために設定する「設定温度」。実はこの「設定温度」と室温はまったく同じになるわけではありません。

室内環境やエアコンの状態などによって、室温と設定温度に差が出てしまうこともあるのです。また室温と実際に感じる体感温度も異なります。

エアコンの設定温度とは

エアコンの設定温度は、室内で過ごす人の体調や過ごし方、外気温などを考慮しながら自由に設定できます。

環境省は、快適さを保ちつつ省エネルギーを実現するために、室温を夏は28℃、冬は20℃にすることを推奨しています。ところがこの数字が一人歩きしてしまい、「エアコンの設定温度を夏は28℃、冬は20℃にするべき」と誤解されているケースも少なくありません。

しかし、建物の断熱効果やエアコン効率などの要因により、エアコンの設定温度と室温が一致しないこともあります。冷房の設定温度を28℃にしていても、室温が30℃を超えている場合も珍しくないのです。

環境省が示しているのは「室温」の推奨値です。エアコンを使う際には、室温を計測しながら設定温度を調整しましょう。

同じ室温でも体感温度は異なる

同じ室温を維持していても、暑く感じる人もいれば寒く感じる人もいます。人によって異なる温度の感じ方を数値化したものが「体感温度」です。体感温度は室温をはじめ、湿度や風の流れなどさまざまな条件や要因によって変化します。

体感温度に影響するポイント

エアコンの設定温度が同じでも、室内で過ごす人によって体感温度は違ってきます。体感温度は室温だけではなく、湿度や風速などにも影響を受けやすいためです。

室内の湿度

湿度が高い環境では、汗が蒸発しにくくなり体温調節が難しくなります。そのため体感温度が上がり、より暑く感じられます。反対に湿度が低く乾燥している環境では、汗の蒸発が促され、寒く感じられる場合もあります。

同じ気温でも湿度の影響で体感温度は異なるケースがあるのです。

このように湿度は体感温度に大きく影響します。湿度の管理は、エアコンの設定温度を変更せずに快適に過ごすためのポイントとも言えるでしょう。

エアコンの風量

風が当たると体の表面の熱が奪われるため、体感温度が低下します。エアコンの風量を強くしていたり、エアコンの風が直接当たる場所にいると寒く感じることがあるのはそのためです。

同じ部屋で過ごしていても、場所によってエアコンの風の当たり方は異なるため、体感温度にも差が生じやすくなります。

性別、年齢などの個人差

性別や年齢、健康状態など個々の体質によっても体感温度に差が生まれます。例えば、筋肉はエネルギーを消費して熱を発生させるため、筋肉量が多い人のほうが体感温度が高くなる傾向にあります。一般的に筋肉量は女性よりも男性の方が多いため、性別によって体感温度に約2〜3℃の差があると言われています。

節電しながら快適な体感温度を保つには

エアコンを効率的に使いながら快適さを保つには、体感温度が大きなカギとなります。そこで6つの視点から、エアコンを効果的に活用するための方法をご紹介します。

湿度を調節する

体感温度に最も影響を与えるのは湿度です。例えば梅雨の時期に冷房を28℃に設定するだけでは、湿気が多くジメジメして不快感を感じやすくなります。

そこで湿度を下げるために、除湿機との併用をおすすめします。除湿機で室内の湿度が下がると、カラッとして涼しく感じられるようになるからです。また冷房運転から除湿運転に切り替えるのも効果的です。

逆に、冬の寒い時期には加湿器を使うと暖かく感じやすくなります。

このように、室内の湿度を適切に保てば、エアコンの温度設定を過剰に変えなくても、快適な体感温度を実現できるようになります。

自動運転に切り替える

エアコンの自動運転機能を活用することも一つの方法です。自動運転機能を用いれば、室温が設定温度に達すると自動的に運転を停止し、風量も調整してくれます。温度調節が必要だと判断すれば自動で再開してくれるので、こまめに電源を入れたり切ったりする必要がありません。

無駄な電力を消費することなく、常に適切な室温を維持することが可能です。

扇風機を併用する

扇風機やサーキュレーターの併用により、部屋全体に空気の流れを作ることも、快適な体感温度を実現する秘訣です。エアコンで冷やした空気を部屋全体に効率的に循環させられるので、冷房の設定温度を少し高めに設定しても問題ありません。

窓やドアから入る熱を遮断する

室内に熱が入ってくる経路となるのが窓やドアです。夏には、室内に入ってくる熱の70%以上が窓から流入していると言われています。窓から入ってくる熱の対策として、遮光カーテンや断熱フィルムを使用するといいでしょう。ドアの開閉をできるだけ少なくするのも、冷暖房効果を維持するために効果的です。

ただし、定期的な換気は必要になります。室内の空気が停滞すると湿気が部屋の隅や壁に溜まり、結果としてカビやダニが繁殖しやすくなります。また空気そのものの質が低下し、健康に悪影響を与える可能性が出てくるため、換気は必ず行いましょう。

エアコンのフィルターを定期的に掃除する

エアコンのフィルターが汚れていると、空気を通しにくくなり、流れが悪くなります。スムーズに空気と取り込めないと温度調節もできないので、冷暖房効率も低下してしまうのです。汚れたフィルターはエアコンの負荷を増やす原因ともなりかねません。エアコンの効率を維持し、無駄な電力消費を防ぐためにも、エアコンのフィルターは定期的に掃除し、キレイにすることをおすすめします。

エアコンの室外機の周囲に障害物を置かない

エアコンの室外機は、室内から運ばれてきた熱を室外に放出したり、室外の熱を取り込んだりする重要な役割を担っています。そのため、室外機の周囲が障害物で塞がれていると、冷却や暖房の性能が低下するおそれがあります。節電のためにも、室外機の周囲に物を置かず、十分な空間を確保することを意識しましょう。

エアコンをキレイにするだけで体感温度が激変する

man hand hold air conditioner filter cleaning concept

エアコンの性能を維持し快適な室温を保つには、定期的な内部クリーニングが不可欠です。内部をクリーニングすれば、エアコン効率がぐんと改善され、設定温度を変えなくてもより快適な環境を作れます。

設定温度を変えなくても涼しい

エアコンの内部に汚れがたまると、空気が流れにくくなり、エアコンの効きも悪くなります。

エアコンクリーニングで汚れを取り除ければ、空気の流れを改善できます。空気がスムーズに流れるようになると、本来の冷暖房効率を回復でき、同じ温度設定のままでも以前よりずっと快適に感じられるようになります。

冷暖房の効率が上がるから電気代も安くなる

エアコン内部が汚れていると、冷暖房効率が低下するため、設定温度に近づけるために必要以上の電力を消費してしまいます。

エアコンクリーニングでエアコン内部をキレイにすれば、冷暖房の効率が上がり設定温度に達するまでのエネルギーが少なく済みます。

消費電力が少なくなるので、電気代の節約にもつながるでしょう。

室内の空気がキレイになる

エアコンのフィルターや内部の汚れは、カビや菌の増殖を招いてしまいます。エアコン内部のカビや菌、ホコリなどの汚れが増えると、それらが空気と一緒に室内に広がり、アレルギー症状などの健康被害を引き起こす原因にもなりかねません。定期的なクリーニングにより健康リスクを軽減し、室内の空気をキレイな状態に保つことができるようになります。

長期的なメンテナンスコストが安くなる

汚れたままのエアコンを運転し続けると、内部の部品に負担がかかりやすくなります。

キレイな状態で使う場合と比べると、故障のリスクも上がります。修理コストが高額になったり、エアコンを買い替えなければならなくなったりする場合も少なくありません。

定期的にクリーニングすることで、エアコンが壊れるリスクが減ります。長い目で見ると費用負担を減らせる利点にもつながります。

1年に一度エアコンクリーニングを依頼しよう

エアコン効率を向上させ、快適な室内を保つためには、プロによる定期的なクリーニングをおすすめします。1年に1回の依頼が理想的でしょう。

もちろん自分で掃除できる箇所もありますが、無理に掃除しようとすることでエアコンが壊れたり、パーツを元に戻せなくなるおそれもあります。またエアコンの内部は汚れがたまりやすく、掃除もしにくくなっています。専門の道具を持ち、知識とスキルを備えたプロに任せるのが安心です。

プロにクリーニングを頼むと、準備や後片付けも全て任せられるので、手間もかかりません。定期的にエアコンをクリーニングすれば、節電しながら1年中快適に過ごせます。